予備試験を地方で独学受験やってみた。そして受かった。

予備試験を、東京から遠く離れた地方で、予備校の答練を使用せずしました。

法学部生の議論(社会問題等について)

ーーー男女差別について

後輩

次に、男女差別について、うかがいたいと思います。

日本は先進国の中でも、リーダーの象徴といえる政治家に、女性の割合が少ないと聞きます。そういう事実は、社会問題にも発展しかねません。先輩は、これについて何が原因だと思いますか。そしてどのように解消していくべき問題だと思いますか。

 

先輩

自分の能力を磨き、自分の意見を持つ凛とした女性、とても魅力的だと思います。

そういう女性が、管理職につきたがらないのは、社会の構造的に問題があるのだろうと思います。

おそらく、管理職という主導的な立場についたら、恋愛や結婚が上手くいかなくなるから、というのが大きな要因かな、と私は思います。

しかしながら、恋愛や結婚生活において、女性だけが気を使わなければいけない、というのは明らかに不条理ですし、誤りです。

 

後輩

確かに。女性の考えの中に、恋愛や結婚で上手くいくためには、モテなければならず、そのためには可愛くいなければならないという思いがあるのだと思います。

そしてほとんどの人が、可愛いことと、主導的立場に立つことが、事実上、両立しないと考えているのだと思います。

だから、賢い女性の多くが、政治家等の主導的な立場に就きたがらないのだと思います。

また、実際に政治家になっている女性に対して、風当たりが強かったり、セクハラまがいの発言をされたり、と社会的立場の高さのわりに、あまり良い思いをしていないことも、有能な女性の多くが政治家になりたがらない要因となっていると思います。

 

先輩

『女性だから』、『女性なのに』と言う男性は、まさに御自身に自信と謙虚さがなく、何よりも『男はこうあるべき』という抑圧に怯えているんだろうな、と思います。

男性だから、と言って皆が皆、主導的立場に就けるわけではなく、そういう立場に相応しい性質を備えているわけではありません。

むしろ、主導的立場は人数が少ない分、男性の中でも適任者は少なくなると思います。

それを、男性だから主導的立場につかなければいけない、という価値観を押し付け、補佐的な仕事に就く男性を負け組扱いするのは、おかしいと私は思います。

私が中学生の頃、とある男性教師が、とある女子中学生に『女のくせに』という発言をしたということが、問題視されました。

当事者の中学生が、それを公表したことにより私を含む周囲の人間の知るところとなりました。

その男性教師の人となりを考えた時に、私が思ったのは、『あの人御自身、男性はこうあるべきというプレッシャーに怯えているんだろうな』ということでした。

 

後輩

なるほど。確かに、女性蔑視的な表現や考えは、昔の支配階級の人達、つまり一部の男性によって広まったものだと感じます。

昔は、たまたま、統治するのに、女性を立場や能力が低い者として扱うのが都合が良かっただけであって、現代社会においては時代錯誤な考え方だな、と感じます。

今でも、支配階級にある人が女性蔑視的な発言をしていることが、時折ニュースで問題視されています。

 

先輩

私もそう思います。

『女性だから、こうあるべき』という考えは、不条理な固定観念であって、そういうステレオタイプを押し付けるのは、誤った教育だな、と思います。

特に今の時代においては、明らかに時代錯誤だと思います。

私が十代の頃から二十歳前後まで、いわゆる『女性的な』女性が苦手だったのは、『世間の大人の女性はこういうもの』という固定観念に毒されていたんだろうな、と思います。